と、お悩みの方向けの記事です。
前回の記事では「定型側」が心がけていることをまとめてみました。
が、今回は逆バージョンで「発達障害(ADHD)側」がパートナーと仲良く暮らすために心がけていることを、当事者の夫にインタビューしながらまとめてみました。
夫が心がけている3つのこと
1.二人で会話する時間を持つ
ちょっとそこんとこ詳しく聞かせてもらっていい?
夫婦ですが、24時間一緒にいるわけではありません。日中、夫は会社で働いていますので、落ち着いて夫婦の会話の時間が持てるのは夫帰宅後の夜のみです。
ただその夜の会話の時間も、私が寝落ちしたり夜にたまった家事をこなしたりで忙しかったりすると、会話の時間がどんどん減っていきます。
すると、夫は私が何を考えていて、どういう気持ちでいるのかがイマイチよくわからない状態になります。
何を考えているのかわからない相手と一緒にいることは、夫にとってもストレスになります。
会話すれば解消するのですが、その時間がなかなか取れないと、結果的に夫は、私の一挙一動から私の内面を推測し、夫の中に「想像の妻」を創り上げます。
これが、「オバケ」です。
悪い想像、マイナスの想像だけで作られた架空の相手です。
自分に対してマイナスの感情しか持たれていないと思ってしまって、その想像だけで「自分の中に想像上のこまこちゃん」を作ってしまうんだ
それを解消するために、「相手(定型)が何をどう思っているのかを訊いて、確認する」という行動をとります。
- 相手との会話が無いと、夫側は「相手が何を考えているのか」がわからなくなる。
- 結果、夫は相手の一挙一動から相手の内面を推測し、自分の中に「想像上の相手」を創り上げる。
- ただし、この「想像上の相手」は、基本的に夫に対して悪い感情しか持っていないため、夫はこの「想像上の相手」から心理的な攻撃を受けて傷つく
- それを防ぐために、日常的な夫婦の雑談や会話で、認識をすり合わせておくことは必要!
2.口マメになる
なかなかまとまって会話する時間が持てない…時ほど、日常的に口マメになることを意識しています。
夫婦でなにも会話出来ずにいる時間が長くなればなるほど、夫は雰囲気で相手の気持ちを察していきます。
なので、夫は自分と相手との認識がずれていないか、
- 日常的なタスクの確認
- 頼まれたこと・頼むことの「報連相」
- 相手の感情の確認
これらに対して、できるだけこまめに口にするようにしています。
夫が、私の感情の確認をするときは、「これは純粋に知りたいから訊いているんだけど、●●って思っているの?」という訊き方をします。
「怒りでこまこちゃんを決めつけているわけじゃなくて、感情の確認のためなんだけど」という意味だそうです。
3.踊る
身体を動かすことで、悪い方へ考えてしまう思考が一旦途切れるそうです。
夫曰く、身体を動かし終わった後は、考えが悪い方へとスパイラル式に落ち込んでいくことは無くなるそうです。
なので、ストレスのかかる話し合いやマイナスのことを伝えなくてはいけない時ほど、身体を動かしながら話すようにしています。
ADHDの夫が定型の妻と暮らすために気を付けていることまとめ
夫は、ADHDの症状で苦しいことのひとつに、「相手が何を考えているのかがわからない」というものがあるそうです。
それは定型の私も同じことで、エスパーではないため、相手が何を考えているのかは分かりません。ただ、「それはそういうもの」なので特に不便を感じたりはしません。
ただ夫の場合は、相手の思いが読めないことで、必要以上に相手の顔色をうかがってしまいます。その結果、相手と話す時間が減れば減るほど、相手のことが余計に分からなくなって「孤独」を感じやすくなる傾向にあるようです。
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